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化本
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の威儀を毀る。今の時の道俗、己が分を思量せよ。
 三時教を案ずれば、如来般涅槃の時代を勘うるに、周の第五の主・穆王五十一年壬申に当たれり。其の壬申より我が元仁元年〔「元仁」は後堀川院 諱茂仁  聖代なり。〕甲申に至るまで二千一百八十三歳なり。又『賢劫経』・『仁王経』・『涅槃』等の説に依るに、已に以て末法に入りて六百八十三歳なり。

 『末法燈明記』 最澄製作 を披閲するに曰わく、「夫れ、一如に範衛して、以て化を流す者は法王、四海に光宅して、以て風に乗ずる者は仁王なり。然れば則ち仁王・法王、互いに顕れて物を開し、真諦・俗諦、逓いに因りて教を弘む。所以に、玄籍、宇内に盈ち、嘉猶、天下に溢てり。爰に愚僧等、率して天網に容り、俯して厳科を仰ぐ。未だ寧処に遑あらず。然るに法に三時有り、人、亦三品なり。化制の旨、時に依りて興讃す。毀讃の文、人に遂いて取捨す。夫れ、三石の運、減衰、同じか

漢文

僧尼威儀。今時道俗、思量己分。
案三時教者、勘如来般涅槃時代、当周第五主穆王五十一年壬申。従其壬申至我元仁元年甲申二千一百八十三歳也。又依『賢劫経』『仁王経』『涅槃』等説、已以入末法六百八十三歳也。