巻次
化末
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寿二万歳の時、迦葉如来、世に出興したまう。彼の仏、此の四大天下を以て娑婆世界の主大梵天王・他化自在天王・化楽天王・兜率陀天王・須夜摩天王・憍尸迦帝釈・四天王等及び諸の眷属に付嘱したまえり。護持養育の故に、乃至、一切衆生をして三悪道を休息せしめ三善道に趣向せしめんが故に、彼の迦葉仏、此の四天下を以て大梵・四天王等に付嘱し、及び諸天仙衆・七曜・十二天童女・二十八宿等に付したまえり。護持の故に、養育の故に。
 清浄士を了知するに、是くの如き次第に、今、劫濁・煩悩濁・衆生濁・大悪煩悩濁・闘諍悪世の時、人寿百歳に至るまで、一切の白法尽き、一切諸悪闇翳ならん。世間は、譬えば海水の一味にして大鹹なるが如し。大煩悩の味、世に遍満せん。集会の悪党、手に髑髏を執り血を其の掌に塗らん。共に相殺害せん。是くの如きの悪の衆生の中に、我、今、菩提樹下に出世して、初めて正覚を成れり。提謂・波利の諸の商人の食を受けて、彼等が為の故に、此の閻浮提を以て、天・龍・乾闥婆・鳩槃荼・夜叉等に分布せしむ。護持養育の故に。
 是れを以て大集十方所有の仏土一切無余の菩薩摩訶薩等、悉く此に来集せん。乃至、此の娑婆仏土に於いて、其の処の百億の日月・百億の四天下・百億の四大海・百億の鉄囲山・大鉄囲山・百億の須弥山・百億の四阿修羅城・百億の四大天王・百億の三十三天、乃至百億の非想非非