巻次
化末
448頁
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想処、是くの如きの数を略せり。娑婆の仏土、我、是の処にして仏事を作す。乃至、娑婆仏土の所有の諸梵天王及び諸の眷属、魔天王・他化自在天王・化楽天王・兜率陀天王・須夜摩天王・帝釈天王・四大天王・阿修羅王・龍王・夜叉王・羅刹王・乾闥婆王・緊那羅王・迦楼羅王・摩睺羅伽王・鳩槃荼王・餓鬼王・毘舎遮王・富単那王・迦吒富単那王等に於いて、悉く将に眷属として此に大集せり。法を聞かんが為の故に。乃至、此に娑婆仏土の所有の諸の菩薩摩訶薩等及び諸の声聞、一切、余無く悉く此に来集せり。聞法の為の故に。我、今、此の所集の大衆の為に、甚深の仏法を顕示せしむ。復た世間を護らんが為の故に、此の閻浮提所集の鬼神を以て分布安置す。護持養育すべし」と。
 爾の時に世尊、復た娑婆世界主大梵天王に問うて言わく、「過去の諸仏、此の四大天下を以て、曾て誰に付嘱して護持養育を作さしめたまうぞ」と。
 時に娑婆世界の主大梵天王言さく、「過去の諸仏、此の四天下を以て、曾て、我及び憍尸迦に付嘱したまえりき。護持を作さしめて、我、失有りや不や。己が名及び帝釈が名を彰す。但、諸余の天王及び宿・曜・辰を称せしむ。護持養育すべしと。」
 爾の時に娑婆世界主大梵天王及び憍尸迦帝釈、仏足を頂礼して是の言を作さく、「大徳婆伽婆、大徳修伽陀。我今、過を謝すべし。我、小児の如くして愚痴無智にして、如来の前にして自ら称名せざらんや。大徳婆伽婆。唯願わくは容恕したまえ。大徳修伽陀。唯願わくは容恕したまえ。諸