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ず。温涼柔軟にして、遅からず疾からず。諸の羅網及び衆の宝樹を吹くに、無量微妙の法音を演発し、万種温雅の徳香を流布す。其れ聞ぐこと有れば、塵労垢習、自然に起こらず、風、其の身に触るるに、皆快楽を得。譬えば比丘の、滅尽三昧を得るが如し。
 又、風、華を吹き散らして遍く仏土に満つ。色の次第に随いて雑乱せず。柔軟光沢にして馨香芬烈せり。足、其の上を履むに、陥むに下ること四寸、足を挙げ已るに随いて還復すること故の如し。華用いること已訖れば、地輒ち開裂して、次いでを以て化没す。清浄にして遺無し。其の時節に随いて、風、華を吹き散らす。是くの如くして六返す。又、衆宝の蓮華、世界に周満せり。一一の宝華、百千億の葉あり。其の華、光明無量種の色なり。青き色には青き光、白き色には白き光あり。玄黄朱紫、光色も亦然なり。暐曄煥爛として、日月よりも明曜なり。一一の華

漢文

微動。其風調和。不寒不暑。温涼柔軟。不遅不疾。吹諸羅網◦及衆宝樹。演発無量◦微妙法音。流布万種◦温雅徳香。其有聞者。塵労垢習。自然不起。風触其身。皆得快楽。譬如比丘◦得滅尽三昧。
又風吹散華。遍満仏土。随色次第。而不雑乱。柔軟光沢。馨香芬烈。足履其上。陥下四寸。随挙足已。還復如故。華用已訖。地輒開裂。以次化没。清浄無遺。随其時節。風吹散華。如是六返。又衆宝蓮華。周満世界。一一宝華。百千億葉。其華光明。無量種色。青色青光。白色白光。玄黄朱紫。光色亦然。暐曄煥爛。明曜日月。一一華中。出三十六百千億光。