巻次 - 562頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 り。不可思議の誓願、疑惑するつみによりて、難思議往生とはもうさずと、しるべきなり。 植諸徳本の願文、『大経』に言わく、第二十願「設い我、仏を得んに、十方の衆生、我が名号を聞きて、念を我が国に係けて諸の徳本を植えて、心を至し回向して我が国に生まれんと欲わん。果遂せずは、正覚を取らじ」と。文 同本異訳の『無量寿如来会』に言わく、第二十願「若し我成仏せんに、無量国の中の所有の衆生、我が名を説かんを聞きて、己が善根を以て極楽に回向せん。若し生まれずは、菩提を取らじ」と。文 願成就の文、『経』(大経)に言わく、「「其れ胎生の者の処する所の宮殿、或いは百由旬、或いは五百由旬なり。各おの其の中にして、諸の快楽を受くること、忉利天上の如し。亦皆自然なり。」 爾の時に慈氏菩薩、仏に白して言さく、「世尊。何の因、何の縁にか、彼の国の人民、胎生・化生なる」と。 仏、慈氏に告げたまわく、「若し衆生有りて、疑惑の心を以て諸の功徳を修し、彼の国に生まれんと願じて、仏智・不思議智・不可称智・大乗広智・無等無倫最上勝智を了らずして、此の諸智に於いて疑惑して信ぜず。然るに猶、罪福を信じて善本を修習して、其の国に生まれんと願ぜん。此の諸の衆生、彼の宮殿に生まれて寿五百歳ならん。常に仏を見たてまつらず、経法を聞かず、菩薩・声聞・聖衆を見ず。是の故に彼の国土、之を「胎生」と謂う。乃至 弥勒、当に知るべし。彼の化生の者は、智慧勝れたるが故に。其の胎生の者は皆、 紙面画像を印刷 前のページ p562 次のページ 初版p474へ このページの先頭に戻る