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信ぜずながらなおもまた
罪福ふかく信ぜしめ
善本修習すぐれたり

(12)仏智を疑惑するゆえに

胎生のものは智慧もなし
胎宮にかならずうまるるを
牢獄にいるとたとえたり

(13)七宝の宮殿にうまれては

五百歳のとしをへて
三宝を見聞せざるゆえ
有情利益はさらになし

(14)辺地七宝の宮殿に

五百歳までいでずして
みずから過咎をなさしめて
もろもろの厄をうくるなり

(15)罪福ふかく信じつつ

善本修習するひとは
疑心の善人なるゆえに
方便化土にとまるなり

(16)弥陀の本願信ぜねば

疑惑を帯してうまれつつ
はなはすなわちひらけねば
胎に処するにたとえたり

(17)ときに慈氏菩薩の

世尊にもうしたまいけり
何因何縁いかなれば
胎生化生となづけたる

(18)如来慈氏にのたまわく