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疑惑の心をもちながら
善本修するをたのみにて
胎生辺地にとどまれり

(19)仏智疑惑のつみゆえに

五百歳まで牢獄に
かたくいましめおわします
これを胎生とときたまう

(20)仏智不思議をうたがいて

罪福信ずる有情は
宮殿にかならずうまるれば
胎生のものとときたまう

(21)自力の心をむねとして

不思議の仏智をたのまねば
胎宮にうまれて五百歳
三宝の慈悲にはなれたり

(22)仏智の不思議を疑惑して

罪福信じ善本を
修して浄土をねがうをば
胎生というとときたまう

(23)仏智うたがうつみふかし

この心おもいしるならば
くゆるこころをむねとして
仏智の不思議をたのむべし

已上二十三首 仏不思議の弥陀の御ちかいをうたがうつみとがをしらせんとあらわせるなり。


愚禿善信作

皇太子聖徳奉讃
(1)仏智不思議の誓願を

聖徳皇のめぐみにて
正定聚に帰入して