巻次 末 645頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 信心をえたる人を、つねにてらしまもりたまうゆえに、「仏光円頂」といえり。「仏光円頂」というは、仏心をして、あきらかに信心の人のいただきを、つねにてらしたまうとほめたまいたるなり。これは摂取したまうゆえなりとしるべし。比叡山延暦寺宝幢院黒谷源空聖人の真像『選択本願念仏集』に云わく、「南無阿弥陀仏 往生之業 念仏為本」文又曰わく(選択集)、「夫速欲離生死 二種勝法中 且閣聖道門 選入浄土門 欲入浄土門 正雑二行中 且抛諸雑行 選応帰正行 欲修於正行 正助二業中 猶傍於助業 選応専正定 正定之業者 即是称仏名 称名必得生 依仏本願故」文又曰わく(同)、「当知生死之家 以疑為所止 涅槃之城 以信為能入」文 『選択本願念仏集』というは、聖人の御製作なり。「南無阿弥陀仏 往生之業 念仏為本」というは、安養浄土の往生の正因は、念仏を本とすともうす御ことなりとしるべし。正因というは、浄土にうまれて仏にかならずなるたねともうすなり。 またいわく、「夫速欲離生死」というは、それ、すみやかにとく生死をはなれんとおもえとなり。「二種勝法中 且閣聖道門」というは、「二種勝法」は、聖道・浄土の二門なり。「且閣聖道門」は、「且閣」は、しばらくさしおけとなり。しばらく聖道門をさしおくべしとなり。「選入浄土門」というは、「選入」は、えらびていれとなり。よろずの善法のなかに、えらびて浄土門にい 紙面画像を印刷 前のページ p645 次のページ 初版p526・527へ このページの先頭に戻る