巻次 - 657頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 得往生 即入正定聚」 此是国土名字 為仏事 安可思議」とのたまえり。この文のこころは、「もし、ひと、ひとえにかのくにの清浄安楽なるをききて、剋念してうまれんとねがうひとと、またすでに往生をえたるひとも、すなわち正定聚にいるなり。これはこれ、かのくにの名字をきくに、さだめて仏事をなす。いずくんぞ思議すべきや」とのたまえるなり。安楽浄土の不可称・不可説・不可思議の徳を、もとめず、しらざるに、信ずる人にえしむとしるべしとなり。 また王日休のいわく、「念仏衆生 便同弥勒」(龍舒浄土文)といえり。「念仏衆生」は、金剛の信心をえたる人なり。「便」は、すなわちという、たよりという。信心の方便によりて、すなわち正定聚のくらいに住せしめたまうがゆえにとなり。「同」は、おなじきなりという。念仏の人は、無上涅槃にいたること、弥勒におなじきひとともうすなり。 紙面画像を印刷 前のページ p657 次のページ 初版p536・537へ このページの先頭に戻る