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如日光覆雲霧 雲霧之下明無闇」といえり。
(137)一 「一句一言を聴聞するとも、ただ得手に法をきくなり。ただ、よく聞き、心中のとおり、同行にあい談合すべきことなり」と云々
(138)一 前々住上人(蓮如)、仰せられ候う。「神にも、馴れては、手ですべきことを足でするぞ」と仰せられける。「如来・聖人・善知識にも、なれ申すほど、御こころやすく思うなり。馴れ申すほど、弥いよ渇仰の心をふかくはこぶべき事なる」由、仰せられ候う。
(139)一 「くちとはたらきとは、似するものなり。心ねが、よくなりがたきものなり。涯分、心の方を嗜み申すべきことなり」と云々
(140)一 衣装等にいたるまで、わが物と思い、踏みたたくること、あさましき事なり。悉く聖人の御用物にて候う間、前々住上人は、めし物など御足にあたり候えば、御いただき候う由、うけたまわりおよび候う。
(141)一 「王法は額にあてよ。仏法は内心に深く蓄えよ」との仰せに候う。仁義と云う事も、端々あるべきことなるよしに候う。
(142)一 蓮如上人、御若年の比、御迷惑のことにて候いし。ただ、御代にて仏法を仰せたてられんと、思し召し候う御念力一つにて、御繁昌候う。御辛労故に候う。
(143)一 御病中に、蓮如上人、仰せられ候う。「御代に仏法を是非とも御再興あらんと思し召し候