巻次 - 1085頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 (286)一 御普請御造作の時、法敬、申され候う。「なにも不思議に、御誂望も御上手に御座候う」由、申され候えば、前々住上人、仰せられ候う。「われは、猶、不思議なる事を知る。凡夫の、仏に成り候うことをしりたる」と仰せられ候うと。(287)一 蓮如上人、善従に御かけ字あそばされて、下され候う。その後、善に御尋ね候う。「已前書きつかわし候う物をば、なにとしたる」と仰せられ候う。善、申され候う。「表補衣仕り候いて、箱に入れ、置き申し候う」由、申され候う。その時、仰せられ候う。「それは、わけもなきことをしたるよ。不断かけて、そのごとく心ねをなせよと云うことにてこそあれ」と仰せられしと。(288)一 同じく仰せに云わく、「これの内に居て聴聞申す身は、とりはずしたらば、仏になろうよ」と仰せられ候うと云々 有り難き仰せに候う。(289)一 同じく仰せに云わく、坊主衆等に対せられ、仰せられ候う。「坊主と云う者は大罪人なり」と仰せられ候う。その時、みなみな迷惑申され候う。さて、仰せられ候う。「罪がふかければこそ、阿弥陀如来は御たすけあれ」と仰せられ候うと云々(290)一 毎日毎日に、『御文』の御金言を聴聞させられ候うことは、宝を御領り候うことに候うと云々(291)一 開山聖人の御代、高田の 二代 顕智、上洛の時、申され候う。「今度は、既に御目にかかる 紙面画像を印刷 前のページ p1085 次のページ 初版p909・910へ このページの先頭に戻る