巻次 - 153頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 四には、彼、十方一切世界の無三宝の処に於いて、仏法僧宝の功徳の大海を住持し荘厳して、遍く示して如実の修行を解らしむ。偈に「何等世界無 仏法功徳宝 我願皆往生 示仏法如仏」と言えるが故に。 (第四・浄入願心)又、向に観察荘厳仏土功徳成就と荘厳仏功徳成就と荘厳菩薩功徳成就を説きつ。此の三種の成就は、願心をして荘厳せり。知るべし。略説して一法句に入るが故に。一法句は、謂わく清浄句なり。清浄句は、謂わく真実の智慧無為法身なるが故に。此の清浄に二種有り。知るべし。何等か二種。一には器世間清浄、二には衆生世間清浄なり。 器世間清浄は、向に十七種の荘厳と仏土功徳成就を説きつ。是れを「器世間清浄」と名づく。 衆生世間清浄は、向に説くが如き八種の荘厳仏功徳成就と四種の荘厳菩薩功徳成就、是れを「衆生世間清浄」と名づく。是くの如く一法句に二種の清浄を摂す。知るべし。 (第五・善巧摂化)是くの如く、菩薩、奢摩他・毘婆舎那、広略に修行して柔軟心を成就す。実の如く広略の諸法を知る。是くの如く巧方便回向を成就す。 何者か菩薩の巧方便回向。菩薩の巧方便回向というは、謂わく、説きつる礼拝等の五種の修行をして、集むる所の一切の功徳善根をして、自身の住持の楽を求めず、一切衆生の苦を抜かんと欲うが故に、一切衆生を摂取して共に同じく彼の安楽仏国に生まれんと作願せり。是れを「菩薩の巧方便回向成就」と名づく。 紙面画像を印刷 前のページ p153 次のページ 初版p142・143へ このページの先頭に戻る