巻次 行 203頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 論』(大乗起信論)に依りて三昧を修習すること有り、或いは外魔を発動す 天魔を謂うなり。『止観論』に依りて三昧を修習すること有り、或いは時魅を発動す。此れ等並びに是れ禅定を修する人、其の自力に約して先ず魔種有り。定んで撃発を被るが故に此の事を現ず。儻し能く明らかに識りて各おの対治を用いれば、即ち能く除遣せしむ。若し聖の解を作せば、皆、魔障を被るなりと 上に此の方の入道を明かす。則ち魔事を発す。今、所修の念仏三昧に約するに、乃し仏力を憑む。帝王に近づけば、敢えて干犯無きが如し。蓋し阿弥陀仏、大慈悲力・大誓願力・大智慧力・大三昧力・大威神力・大摧邪力・大降魔力・天眼遠見力・天耳遙聞力・他心徹鑑力・光明遍照摂取衆生力有すに由りてなり。是くの如き等の不可思議功徳の力有す。豈に念仏の人を護持して、臨終の時に至るまで障碍無からしむること能わざらんや。若し護持を為さずは、則ち慈悲力、何ぞ在さん。若し魔障を除くこと能わずは、智慧力・三昧力・威神力・摧邪力・降魔力、復た何ぞ在さんや。若し鑑察すること能わずして、魔、障を為すことを被らば、天眼遠見力・天耳遙聞力・他心徹鑑力、復た何ぞ在さんや。『経』(観経)に云わく、「阿弥陀仏の相好の光明、遍く十方世界を照らす。念仏の 紙面画像を印刷 前のページ p203 次のページ 初版p184・185へ このページの先頭に戻る