巻次 行 216頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 まれんと欲うて乃至十念せん。若し生まれずは、正覚を取らじと。唯、五逆と誹謗正法とをば除く」(大経)と。仏願力に縁るが故に、十念念仏して便ち往生を得。往生を得るが故に即ち三界輪転の事を勉る。輪転無き故に、所以に速やかなることを得る一の証なり。 願に言わく(第十一願)、「設い我、仏を得たらんに、国の中の人天、定聚に住し、必ず滅度に至らずは、正覚を取らじ」(大経)と。仏願力に縁るが故に、正定聚に住せん。正定聚に住せるが故に、必ず滅度に至らん。諸の回伏の難無し。所以に速やかなることを得る二の証なり。 願に言わく(第二十二願)、「設い我、仏を得たらんに、他方仏土の諸の菩薩衆、我が国に来生して、究竟して必ず一生補処に至らしめん。其の本願の自在の所化、衆生の為の故に弘誓の鎧を被て、徳本を積累し一切を度脱して、諸仏の国に遊び菩薩の行を修して、十方諸仏如来を供養し恒砂無量の衆生を開化して、無上正真の道を立せしめんをば除く。常倫に超出し、諸地の行現前し、普賢の徳を修習せん。若し爾らずは、正覚を取らじ」(大経)と。仏願力に縁るが故に、常倫に超出し、諸地の行現前し、普賢の徳を修習せん。常倫に超出し諸地の行現前するを以ての故に、所以に速やかなることを得る三の証なり。斯れを以て他力を推するに、増上縁とす。然らざることを得んや。 当に復た例を引きて自力・他力の相を示すべし。人、三塗を畏るるが故に禁戒を受持す。禁戒を受持するが故に能く禅定を修す。禅定を修するを以ての故に神通を修習す。神通を以ての故に能く 紙面画像を印刷 前のページ p216 次のページ 初版p195・196へ このページの先頭に戻る