巻次 信 268頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 れを「真実の信心」と名づく。真実の信心は必ず名号を具す、名号は必ずしも願力の信心を具せざるなり。是の故に論主、建めに「我一心」と言えり。又「如彼名義欲如実修行相応故」と言えり。 凡そ大信海を案ずれば、貴賤緇素を簡ばず、男女老少を謂わず、造罪の多少を問わず、修行の久近を論ぜず、行に非ず、善に非ず、頓に非ず、漸に非ず、定に非ず、散に非ず、正観に非ず、邪観に非ず、有念に非ず、無念に非ず、尋常に非ず、臨終に非ず、多念に非ず、一念に非ず。唯是れ不可思議・不可説・不可称の信楽なり。喩えば阿伽陀薬の、能く一切の毒を滅するが如し。如来誓願の薬は能く智愚の毒を滅するなり。 然るに菩提心に就いて二種有り。一には竪、二には横なり。又「竪」に就いて復た二種有り。一には竪超、二には竪出なり。「竪超」・「竪出」は、権実・顕密・大小の教に明かせり。歴劫迂回の菩提心、自力 漢文 具願力信心也。是故論主建言「我一心。」又言「如彼名義欲如実修行相応故。」凡案大信海者、不簡貴賎緇素、不謂男女老少、不問造罪多少、不論修行久近、非行、非善、非頓、非漸、非定、非散、非正観、非邪観、非有念、非無念、非尋常、非臨終、非多念、非一念。唯是不可思議不可説不可称信楽也。喩如阿伽陀薬、能滅一切毒。如来誓願薬能滅智愚毒也。然就菩提心有二種。一者竪、二者横。又就竪復有二種。一者竪超、二者竪出。竪超竪出、明権実顕密大小之教。歴劫迂回之菩提心、自力金剛心、菩薩大心也。亦 紙面画像を印刷 前のページ p268 次のページ 初版p235・236へ このページの先頭に戻る