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ることを明かすなり。五には、今生に既に此の益を蒙れり。命を捨てて即ち諸仏の家に入らん。即ち浄土是れなり。彼に到りて長時に法を聞き歴事供養せん。因円かに果満ず。道場の座、豈に賖かならんやということを明かす。」已上
 王日休の云わく(龍舒浄土文)、「我、『無量寿経』を聞くに、「衆生、是の仏名を聞きて信心歓喜せんこと乃至一念せんもの、彼の国に生まれんと願ずれば、即ち往生を得、不退転に住す」と。「不退転」は、梵語には之を「阿惟越致」と謂う。『法華経』には、謂わく、弥勒菩薩の所得の報地なり。一念往生、便ち弥勒に同じ。仏語虚しからず。此の『経』は、寔に往生の径術、脱苦の神方なり。皆信受すべし」と。已上
 『大経』に言わく、「仏、弥勒に告げたまわく、「此の世界より、六十七億の不退の菩薩有りて彼の国に往生せん。一一の菩薩は、已に曾、無数の諸仏を供養せりき。次いで弥勒の如し」と。」
 又言わく(如来会)、「仏、弥勒に告げたまわく、「此の仏土の中に七十二億の菩薩有り。彼は無量億那由他百千の仏の所にして、諸の善根を種えて不退転を成ぜるなり。当に彼の国に生ずべし」と。」抄出
 律宗の用欽師の云わく(超玄記)、「至れること、『華厳』の極唱・『法華』の妙談に如かんや。且は未だ普授有ることを見ず。衆生、一生に皆、阿耨多羅三藐三菩提の記を得ることは、誠に謂う所の不可思議功徳の利なり」と。已上