巻次
341頁
表示設定
ブックマーク
表示設定
文字サイズ
書体
  • ゴシック
  • 明朝
カラー
テキスト情報
本文
画像情報
画像情報
本文

 釈すらく、「「入第一門」と言うは、阿弥陀仏を礼拝して、彼の国に生ぜしめんが為にするを以ての故に、安楽世界に生ずることを得しむ。是れを「第一門」と名づく。」(論)仏を礼して仏国に生まれんと願ずるは、是れ初の功徳の相なりと。
 「入第二門は、阿弥陀仏を賛嘆し、名義に随順して如来の名を称せしめ、如来の光明智相に依りて修行せるを以ての故に、大会衆の数に入ることを得しむ。是れを「入第二門」と名づく」(論)とのたまえり。如来の名義に依りて讃嘆する、是れ第二の功徳相なりと。
 「入第三門は、一心に専念し作願して彼に生じて、奢摩他寂静三昧の行を修するを以ての故に、蓮華蔵世界に入ることを得しむ。是れを「入第三門」と名づく。」(論)寂静止を修せん為の故に、一心に彼の国に生まれんと願ずる、是れ第三の功徳相なりと。
 「入第四門は、彼の妙荘厳を専念し観察して毘婆舎那を修せしむるを以ての故に、彼の所に到ることを得て、種種の法味の楽を受用せしむ。是れを「入第四門」と名づく」(論)とのたまえり。「種種の法味の楽」は、毘婆舎那の中に、観仏国土清浄味・摂受衆生大乗味・畢竟住持不虚作味・類事起行願取仏土味有り。是くの如き等の無量の荘厳仏道の味有るが故に、「種種」と言え