巻次 真仏土 356頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 性」と説く。」 「世尊。仏の所説の義の如し。是くの如きの者、何が故ぞ、説きて「一切衆生悉有仏性」と言えるや」と。 「善男子。衆生の仏性は、現在に無なりと雖も「無」と言うべからず。虚空の如し。性は無なりと雖も、現在に「無」と言うことを得ず。一切衆生、復た無常なりと雖も、是れ仏性は常住にして変無し。是の故に我、此の経の中に於いて、「衆生の仏性は非内非外にして、猶虚空の如し」と説きたまう。非内非外にして、其れ虚空の如くして有なり。内外は虚空なれども、名づけて「一とし常」とせず。亦「一切処有」と言うことを得ず。虚空、復た非内非外なりと雖も、而れども、諸の衆生悉く皆、之有り。衆生の仏性も亦復是くの如し。汝言う所の一闡提の輩の如し。若し身業・口業・意業・取業・求業・後業・解業、是くの如き等の業有れども、悉く是れ邪業なり。何を以ての故に。因果を求めざるが故なりと。善男子。訶梨勒の果・根・茎・枝・葉・華・実、悉く苦きが如し。一闡提の業も亦復是くの如し。」」已上 又言わく(迦葉菩薩品)、「「善男子。如来は知諸根力を具足したまえり。是の故に善く衆生の上中下の根を解り分別して、能く是の人を知ろしめして、下を転じて中と作す。能く是の人を知ろしめして、中を転じて上と作す。能く是の人を知ろしめして、上を転じて中と作す。能く是の人を知ろしめして、中を転じて下と作す。是の故に当に知るべし。衆生の根性に決定有ること無し。 紙面画像を印刷 前のページ p356 次のページ 初版p308へ このページの先頭に戻る