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真仏土
366頁
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仏土不可思議に二種の力有り。一には業力、謂わく、法蔵菩薩の出世の善根と大願業力の所成なり。二には正覚の阿弥陀法王の、善く住持力をして摂したまう所なり。」
 又云わく(論註)、「自利利他を示現すというは、「略して彼の阿弥陀仏の国土の十七種の荘厳功徳成就を説きつ。如来の自身利益大功徳力成就と利益他功徳成就とを示現したまえるが故に」(論)とのたまえり。「略」と言うは、彼の浄土の功徳無量にして、唯十七種のみに非ざることを彰すなり。夫れ、須弥を、之を芥子に入れ、毛孔に、之を大海を納む。豈に山海の神ならんや、毛芥の力ならんや。能神の者の神ならくのみ」と。
 又云わく(論註)、「「何者か荘厳不虚作住持功徳成就。偈に「仏本願力を観ずるに、遇うて空しく過ぐる者無し。能く速やかに功徳大宝海を満足せしむる」が故にと言えり。」(論)「不虚作住持功徳成就」は、蓋し是れ阿弥陀如来の本願力なり。乃至 言う所の「不虚作住持」は、本、法蔵菩薩の四十八願と、今日の阿弥陀如来の自在神力とに依りてなり。願以て力を成ず、力以て願に就く。願、徒然ならず、力、虚設ならず。力・願相府いて畢竟じて差わず。故に「成就」と曰う」と。抄出
 『讃阿弥陀仏偈』に曰わく 曇鸞和尚造なり、「南無阿弥陀仏 釈して「無量寿傍経」と名づく。賛め奉りて亦「安養」と曰う。成仏より已来、十劫を歴たまえり。寿命、方将に量有ること無けん。法身の光輪、法界に遍じて、世の盲冥を照らす。故に頂礼したてまつる。智慧の光明、量るべから