巻次 化末 439頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 何に況んや生死の流を度せんと欲う。無為涅槃の岸に到らん。若し能く一香華を以て、三宝・仏・法・僧に持散すること有りて、堅固勇猛の心を発さん。一切の衆魔、壊すること能わじ。乃至我等、過去の無量の悪、一切亦滅して余有ること無けん。至誠専心に仏に帰したてまつり已らば、決めて阿耨菩提の果を得んと。 爾の時に魔王、是の偈を聞き已りて、大きに瞋恚・怖畏を倍して、心を煎がし憔悴憂愁して独り宮の内に坐す。 是の時に光味菩薩摩訶薩、仏の説法を聞きて、一切衆生、尽く攀縁を離れ四梵行を得しむと。乃至 「浄く洗浴し鮮潔の衣を着て、菜食長斎して辛く臭きものを噉ずること勿るべし。寂静処にして道場を荘厳して、正念結跏し、或いは行じ、或いは坐して、仏の身相を念じて乱心せしむること無かれ。更た他縁し其の余の事を念ずること莫かれ。或いは一日夜、或いは七日夜、余業を作さざれ。至心念仏すれば、乃至、仏を見たてまつる。小念は小を見たてまつり、大念は大を見たてまつる。乃至無量念は仏色身無量無辺を見たてまつらん」と。」略抄 『日蔵経』巻第十「護塔品第十三」に言わく、「時に魔波旬、其の眷属八十億衆と前後に囲遶して、仏所に往至せしむ。到り已りて、接足して世尊を頂礼したてまつる。是くの如きの偈を説 紙面画像を印刷 前のページ p439 次のページ 初版p371・372へ このページの先頭に戻る