巻次
化末
451頁
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 時に娑婆世界主大梵天王を首として、百億の諸梵天王と共に咸く是の言を作さく、「是くの如し、是くの如し。大徳婆伽婆。我等各各に、己が境界・弊悪・麁獷・悩害に於いて、他に於いて慈愍の心無く、後世の畏を観ぜざらん。乃至、我、当に遮障し、彼の施主と五事を増長すべし」と。
 仏の言わく、「善いかな、善いかな。汝、是くの如くなるべし。」
 爾の時に復た一切菩薩摩訶薩・一切諸大声聞・一切天・龍、乃至一切人・非人等有りて、讃じて言さく、「善いかな、善いかな、大雄猛士。汝等、是くの如き法、久しく住することを得、諸の衆生をして悪道を離るることを得、速やかに善道に趣かしめん」と。
 爾の時に世尊、重ねて此の義を明らかならんと欲しめして、偈を説きて言わく、

我、月蔵に告げて言わく、此の賢劫の初めに入りて、
鳩留仏、梵等に四天下を付嘱したまう。
諸悪を遮障するが故に、正法の眼を熾然ならしむ。
諸の悪事を捨離し、行法の者を護持し、
三宝の種を断たず、三精気を増長し、
諸の悪趣を休息し、諸の善道に向かえしむ。
拘那含牟尼、復た大梵王・
他化・化楽天、乃至四天王に嘱したまう。