巻次
化末
455頁
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が言う所の如し。若し己が苦を厭い楽を求むるを愛すること有らん。応当に諸仏の正法を護持すべし。此れより当に無量の福報を得べし。若し衆生有りて、我が為に出家し鬚髪を剃除して袈裟を被服せん。設い戒を持たざらん、彼等悉く已に涅槃の印の為に印せらるるなり。若し復た出家して戒を持たざらん者、非法を以てして悩乱を作し、罵辱し毀呰せん。手を以て刀杖打縛し斫截すること有らん。若し衣鉢を奪い、及び種種の資生の具を奪わん者、是の人は則ち三世の諸仏の真実の報身を壊するなり。則ち一切天人の眼目を挑うなり。是の人、諸仏所有の正法・三宝種を隠没せんと為欲うが故に、諸の天人をして利益を得ざらしむ。地獄に堕せん。故に三悪道増長し盈満を為すなり」と。」已上
 又言わく(忍辱品)、「爾の時に復た一切天・龍・乃至一切迦吒富単那・人・非人等有りて、皆悉く合掌して是くの如きの言を作さく、「我等、仏一切声聞弟子、乃至、若し復た禁戒を持たざれども、鬚髪を剃除し袈裟を片に著ん者に於いて、師長の想を作さん。護持養育して諸の所須を与えて乏少無からしめん。若し余の天・龍・乃至迦吒富単那等、其の悩乱を作し、乃至悪心をして眼を以て之を視ば、我等悉く共に、彼の天・龍・富単那等所有の諸相、欠減し醜陋ならしめん。