巻次 化末 459頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 准ならせしむ。或いは多く慈愛し、多く睡り、多く宿る。多く病す。其の心、懈怠なり。或いは率かに精進を起こして、後には便ち休廃す。不信を生じて、疑多く、慮多し。或いは本の勝行を捨てて、更に雑業を修せしめ、若しは世事に著せしめ、種種に牽纏せらる。亦、能く人をして諸の三昧の少分相似せるを得しむ。皆是れ外道の所得なり。真の三昧に非ず。或いは復た、人をして、若しは一日、若しは二日、若しは三日、乃至七日、定中に住して自然の香美飲食を得しむ。身心適悦して、飢えず渇かず、人をして愛著せしむ。或いは亦、人をして食に分斉無からしむ。乍ちに多く、乍ちに少なくして、顔色変異す。是の義を以ての故に、行者、常に智慧をして観察して、此の心をして邪網に堕せしむること勿るべし。当に勤めて正念にして、取らず着せずして則ち能く是の諸の業障を遠離すべし。知るべし。外道の所有の三昧は、皆、見愛・我慢の心を離れず。世間の名利・恭敬に貪著するが故なり」と。已上 『弁正論』法琳の撰 に曰わく、「十喩九箴篇。答す、李道士、十異九述。 紙面画像を印刷 前のページ p459 次のページ 初版p388へ このページの先頭に戻る