巻次 化末 475頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 師聖人、今年は七旬三の御歳なり。 『選択本願念仏集』は、禅定博陸 月輪殿兼実 法名円照 の教命に依りて撰集せしむる所なり。真宗の簡要、念仏の奥義、斯れに摂在せり。見る者、諭り易し。誠に是れ希有最勝の華文、無上甚深の宝典なり。年を渉り日を渉りて、其の教誨を蒙るの人、千万と雖も、親と云い疎と云い、此の見写を獲るの徒、甚だ以て難し。爾るに、既に製作を書写し、真影を図画せり。是れ専念正業の徳なり。是れ決定往生の徴〔「徴」の字 ち反。あらわす。〕なり。仍って悲喜の涙を抑えて由来の縁を註す。 慶ばしいかな。心を弘誓の仏地に樹て、念を難思の法海に流す。深く如来の矜哀を知りて、良に師教の恩 漢文 『選択本願念仏集』者依禅定博陸 月輪殿兼実法名円照 之教命所令撰集也。真宗簡要、念仏奥義、摂在于斯。見者易諭。誠是希有最勝之華文、無上甚深之宝典也。渉年渉日、蒙其教誨之人雖千万、云親云疎、獲此見写之徒甚以難。爾既書写製作、図画真影。是専念正業之徳也。是決定往生之徴也。仍抑悲喜之涙註由来之縁。慶哉。樹心弘誓仏地、流念難思法海。深知如来矜哀、良仰師教恩厚。慶喜弥至、 紙面画像を印刷 前のページ p475 次のページ 初版p400へ このページの先頭に戻る