巻次 本 629頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 然に不退のくらいにいたらしむるをむねとすべしとおもえとなり。「不退」というは、仏にかならずなるべきみとさだまるくらいなり。これすなわち正定聚のくらいにいたるをむねとすべしと、ときたまえる御のりなり。又言わく(大経)、「必得超絶去 往生安養国 横截五悪趣 悪趣自然閉 昇道無窮極 易往而無人 其国不逆違 自然之所牽」抄出 「必得超絶去 往生安養国」というは、「必」は、かならずという。かならずというは、さだまりぬというこころなり。また自然というこころなり。「得」は、えたりという。「超」は、こえてという。「絶」は、たちすてはなるという。「去」は、すつという、ゆくという、さるというなり。娑婆世界をたちすてて、流転生死をこえはなれてゆきさるというなり。安養浄土に往生をうべしとなり。「安養」というは、弥陀をほめたてまつるみこととみえたり。すなわち安楽浄土なり。「横截五悪趣 悪趣自然閉」というは、「横」は、よこさまという。よこさまというは、如来の願力を信ずるゆえに行者のはからいにあらず。五悪趣を自然にたちすて、四生をはなるるを、「横」という。他力ともうすなり。これを横超というなり。横は、竪に対することばなり。超は、迂に対することばなり。竪は、たたさま、迂はめぐるとなり。竪と迂とは、自力聖道のこころなり。横 紙面画像を印刷 前のページ p629 次のページ 初版p513・514へ このページの先頭に戻る