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まという、如来の願力なり。他力をもうすなり。「超」は、こえてという。生死の大海を、やすくよこさまにこえて、無上大涅槃のさとりをひらくなり。信心を浄土宗の正意としるべきなり。このこころをえつれば、「他力には義のなきをもって義とす」と、本師聖人のおおせごとなり。義というは、行者のおのおののはからうこころなり。このゆえに、おのおののはからうこころをもったるほどをば自力というなり。よくよくこの自力のようをこころうべしとなり。
正嘉二歳戊午六月二十八日書之 愚禿親鸞 八十六歳
