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えば、ちからをつくして、『唯信鈔』・『後世物語』・『自力他力』の文のこころども、『二河の譬喩』なんどかきて、かたがたへ、ひとびとにくだしてそうろうも、みなそらごとになりてそうろうときこえそうろうは、いかようにすすめられたるやらん。不可思議のこととききそうろうこそ、不便にそうらえ。よくよくきかせたまうべし。あなかしこ、あなかしこ。
十一月九日 親鸞
慈信御坊
真仏坊・性信坊・入信坊、このひとびとのこと、うけたまわりそうろう。かえすがえす、なげきおぼえそうらえども、ちからおよばずそうろう。また、余のひとびとの、おなじこころならずそうろうらんも、ちからおよばずそうろう。ひとびとの、おなじこころならずそうらえば、とかくもうすにおよばず。いまは、ひとのうえももうすべきにあらずそうろう。よくよくこころえたまうべし。
慈信御坊 親鸞
(一二) さては、念仏のあいだのことによりて、ところせきようにうけたまわりそうろう。かえすがえすこころぐるしくそうろう。詮ずるところ、そのところの縁ぞ、つきさせたまいそうろうらん。
