巻次 - 743頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 (一一) 四月七日の御ふみ────『親鸞聖人御消息集(広本)』(一四)と同じ。(一二) たずねおおせられ候う念仏の不審のこと。念仏往生と信ずるひとは、辺地の往生とてきらわれ候うらんこと、おおかたこころえがたく候う。そのゆえは、弥陀の本願ともうすは、名号をとなえんものをば極楽へむかえんとちかわせたまいたるを、ふかく信じてとなうるがめでたきことにて候うなり。信心ありとも、名号をとなえざらんは、詮なく候う。また、一向、名号をとなうとも、信心あさくは、往生しがたく候う。されば、念仏往生とふかく信じて、しかも名号をとなえんずるは、うたがいなき報土の往生にてあるべく候うなり。詮ずるところ、名号をとなうというとも、他力本願を信ぜざらんは、辺地にうまるべし。本願他力をふかく信ぜんともがらは、なにごとにかは辺地の往生にてそうろうべき。このようを、よくよく御こころえ候いて御念仏そうろうべし。 この身は、いまはとしきわまりてそうらえば、さだめてさきだちて往生しそうらわんずれば、浄土にて、かならずかならずまちまいらせそうろうべし。あなかしこ、あなかしこ。七月十三日 親鸞有阿弥陀仏 御返事(一三) たずねおおせられてそうろう────『御消息集(善性本)』(四)と同じ。(一四) 畏まりて申し候う。────『御消息集(善性本)』(一)の㋑㋺を一通とする。(一五) たずねおおせられて────『親鸞聖人御消息集(広本)』(一五)と『御消息集(善性本)』(一)の㋩を 紙面画像を印刷 前のページ p743 次のページ 初版p606・607へ このページの先頭に戻る